2007年10月27日土曜日

熱帯魚にとっての濾過バクテリアとは。

濾過バクテリア(=生物濾過)を重要視するのが、水質を安定させるために最近の主流となっています。濾過バクテリアとは、熱帯魚の排泄物や食べ残された餌を分解し、熱帯魚にとって有害である物質(アンモニア、亜硝酸など)を、害の少ない物質(硝酸塩など)に変化させてくれる、目には見えない生物です。(無害にしてくれるというわけではありません)ということは、「水質が安定をしている水槽」というのは、"濾過バクテリアによる生物濾過が正しく行われている水槽"、と言いかえることができます。濾過バクテリアは、底砂や濾材に潜んでいたり、水の中に漂っていたりしています。その濾過バクテリアによって分解された物質は、熱帯魚にとっては害が少ないことが知られています。またそれらは、水草にとっては吸収しやすいものであるため、養分となり、水草の成長を助けます。つまり、水槽の中の濾過バクテリアが元気であることで、水質悪化になるスピードを緩やかにし、水質悪化を抑えてくれます。また、水草は硝酸塩や亜硝酸を栄養として吸収するので、適宜の水草を植えておくことで水質悪化にするスピードはさらに緩やかになっていきます。そうして、濾過バクテリアが水槽内に定着するにつれ水槽の水質が安定し、水槽の中の熱帯魚が病気になりにくい等、熱帯魚にとっても大変住み良い環境になり、安定した飼育が出来ます。
新規に立ち上げた水槽では約3週間ほどで水質が安定しはじめ、しっかりと安定するまでには1年もの間かかると言われています。1~3ヶ月の間は一気に水質悪化することがよくあるので特に気をつける必要があり、注意が必要です。初めて熱帯魚を飼育するときは、そんなことを知らないので、知らずに(弱い個体を何匹かを死なせてしまうことはありますが)その期間を通り過ぎていたりするのですが、その時期を安全に過ごすためにも、「熱帯魚を買ったショップなどから たね水をもらってくる」・「少量ずつ頻繁に水換え」・「パイロットフィッシュ(アカヒレなど)を導入する」などの方法を行い、極力、熱帯魚を死なすことを減らすようにした方がいいでしょう。