2007年10月27日土曜日

熱帯魚・エンゼルフィッシュの毎日の飼育、管理方法

熱帯魚を飼ったことがない人でも、エンゼルフィッシュという名前だけは知っている人は、多いのではないでしょうか?この熱帯魚・エンゼルフィッシュは数多くの熱帯魚の中でもそれくらい有名と言えるのです。 平べったいな体と上下に長く伸びた長いヒレ、そして縞模様などの海水魚に多い特徴的な姿から、熱帯魚・エンゼルフィッシュを淡水魚ではなくて、海水魚だと思いこんでいる人も多いようです。優雅な姿と割と手頃な価格で、飼育も簡単なことから、熱帯魚をはじめて飼育する人からも大人気の熱帯魚です。エンゼルフィッシュと一口にいっても、現在日本に輸入されているエンゼルフィッシュには、ドゥメリリィ種とアルタム種、スカラレ種の3種類になります。 しかし、エンゼルフィッシュの種類でも、アルタム種とドゥメリリィ種は飼育が困難なので輸入量も多くなく、手に入れる事が難しいですし、値段もやや高めなので初心者が飼育するにはあまりおすすめできるエンゼルフィッシュではありません。残るスカラレ種は、昔から長く飼育されてきたため養殖も盛んで、人工の水槽という環境にも慣れているのが多いので、飼育繁殖が容易にできます。 また、スカラレはブラックやゴールデン、マーブル、ゼブラ、マーブル、レースなどの様々な改良品種が開発されており、とても品種のバラエティ豊かで、自分の好みに合わせた様々なエンゼルフィッシュを飼育することができるのもいいところです。
エンゼルフィッシュの餌は、アカムシやイトミミズなどの生き餌から、フレークフードのような人工飼料まで好き嫌い無く、食べるので餌やりは容易です。 ひとつ注意点としては、あまり一種類のエサだけを与えず、人工飼料でも複数の種類のフレークフードなどを日替わりで交互に与えるなど工夫して餌にバラエティを持たせてあげるほうがいいでしょう。。餌の与え方としては、1日2回ほどエンゼルフィッシュが一度に食べ切ってしまえる程度の餌の量にしてください。 一度に多くの餌を与えてしますと、水槽の水質を悪化させてします原因にもなります。特に、熱帯魚が食べ残してしまった餌をそのまま水槽に放っておくと残餌が腐ってきますので、熱帯魚の餌の食べ具合をよく観察し、適度な量を与えるようにしましょう。 エンゼルフィッシュは特に旺盛に餌を食べてくれるので、水もその分汚れやすいです。与える餌の量によって変わってきますが、1週間に約3分の1程度、水槽の水を交換することできれいな水を維持できます。 水が新しくなれば熱帯魚もそれだけ調子がよくなりますし、餌の食べ方にも変化が出て、食べ具合もよくなるはずです。逆にあまり積極的に反応しない時や餌をあまり食べなかったりする場合は、水が古くなっている事が多いので水替えをするようにしましょう。

熱帯魚・エンゼルフィッシュの成育方法

■熱帯魚・エンゼルフィッシュを飼育する水槽の大きさ熱帯魚・エンゼルフィッシュを飼育する水槽は、最低でも60センチぐらいの幅のものを用意しましょう。というのは、熱帯魚・エンゼルフィッシュが成魚になった時のことを考えておかないといけないからです。 また、熱帯魚ショップでは、約2~3センチ位の大きさの幼魚が安く売られています。その幼魚なら小さい水槽でも飼育することはできますが、何匹かを一緒に飼う場合や他の種類の熱帯魚と一緒に飼育する場合は、60センチ水槽が必須でしょう。 しかし、成魚にまで成長したら、ヒレが長く伸びて、60センチある水槽でもかなり窮屈そうに見えてしまうほど大きくなることを頭に入れておきましょう。熱帯魚・エンゼルフィッシュだけに限らず他の熱帯魚を飼育するときも水槽の大きさにある程度余裕を持たせることによって管理もしやすくなりますし、魚の成長も阻害されず、順調に育っていきます。
■ろ過について水槽の水のろ過は、外部式のパワーフィルター、上部フィルター、底面フィルターなど自分の好みや予算に合わせてどれを使っても大きな問題はないです。その中でも万人にお勧めなのが、部分的な水換えや水槽の掃除など、日常の水槽の管理がしやすい、人気の上部フィルターがオススメです。価格も安いです。ろ材に使用するのは、「大磯砂」と呼ばれる砂でいいでしょう。できれば水のpH(ペーハー、水中に含まれる水素イオン濃度のこと。pH7が中性で、それよりも高ければアルカリ性、低ければ酸性という水の性質を示す一つの基準です。熱帯魚を飼育するには、これを目安にして水質を調整します。)が上がらないようなろ材を使用するようにしましょう。
■熱帯魚・エンゼルフィッシュが好む水質と水温熱帯魚ショップで売られいるほとんどのエンゼルフィッシュが東南アジアなどで養殖されたものです。熱帯魚・エンゼルフィッシュは、水質の変化にも柔軟に適応しますので、ご家庭の水道水のカルキを中和させただけの水で飼育が可能です。 しかし、もともと自然の熱帯魚・エンゼルフィッシュが多く生息している河川は弱酸性から中性の水質ですから、自然に近くなるように弱酸性から中性の水質の環境を作ってあげるだけで熱帯魚も元気に育ちます。水質は、ろ材だけで考えず、底砂でも大磯砂などpHをあまり上げないものを使用するのが良い水環境を作りだします。水温はだいたい25-28℃の間を保つようにしましょう。

熱帯魚・エンゼルフィッシュの購入のポイント

熱帯魚・エンゼルフィッシュ購入時のポイントとして最初に水槽のセッティングを終了してから、いよいよ熱帯魚・エンゼルフィッシュを購入します。水作りが完成していないうちは、購入を延ばすことです。購入時の注意点としては、熱帯魚全般に言えることですがよく水槽を観察し、奇形じゃないかどうかや、病気にかかっていたりしていないかを確かめることが重要です。
●熱帯魚・エンゼルフィッシュの体やヒレにポツポツとした、白い点 (白点病という難しい治りにくい病気にかかっている場合が多い)がないかどうか? ●熱帯魚・エンゼルフィッシュがヒレをたたんではいないか? ●熱帯魚・エンゼルフィッシュのエラの動かし方がおかしくないか? ●購入する熱帯魚・エンゼルフィッシュと同じ水槽に病気にかかっているような熱帯魚や、 死んでいる熱帯魚はいないかどうか?
などをしっかりチェックするように心掛けましょう。また、大量に養殖されて輸入されている、熱帯魚・エンゼルフィッシュの中には、奇形魚も多く、見られることがあります。しばしば、ヒレが曲がっていたり、または体の一部が欠損していたりする熱帯魚がいることもあるので注意が必要です。 とはいっても、熱帯魚・エンゼルフィッシュをはじめて購入する場合はわからないことが色々ありますので、熱帯魚ショップの人に熱帯魚・エンゼルフィッシュを初めて飼育することを正直に伝え、熱帯魚ショップの人に状態がいい熱帯魚・エンゼルフィッシュを選んでもらうのが一番良い方法です。
■熱帯魚・エンゼルフィッシュと混泳できる他の熱帯魚熱帯魚・エンゼルフィッシュは小さい時はおとなしく、ほとんどの熱帯魚と一緒の水槽で飼育することができます。もちろん、熱帯魚・エンゼルフィッシュより体の大きい熱帯魚や気性の激しい熱帯魚とは一緒飼育することは止めて下さい。 熱帯魚・エンゼルフィッシュと混泳させるのであれば、カラシン(テトラ類)や小型のコイの仲間や水槽の底を泳ぐおとなしいコリドラス(中には、気性の激しいものもいますので)などの小型ナマズと一緒に飼育するがいいと思います。 ただし、熱帯魚・エンゼルフィッシュは成長するとだんだん、気性が激しくなる傾向がありますので、60センチ程度の水槽にたくさんの熱帯魚を入れたりすると、熱帯魚・エンゼルフィッシュの口に入るような小さな熱帯魚を食べてしまったり、他の熱帯魚を執拗に追いかけ回すこともあるので注意しないといけません。

熱帯魚・エンゼルフィッシュの繁殖方法

熱帯魚・エンゼルフィッシュを何匹かで同じ水槽で飼育すると、アマゾンソードなど水草の葉に知らない間に、白い卵らしきものが付いているのを見つけることがあると思います。。熱帯魚・エンゼルフィッシュの産卵はそれくらい簡単に行われているのですが、そのままにしておくと他の熱帯魚にその卵を食べらたり、熱帯魚・エンゼルフィッシュの卵が水カビに冒されたりしてしまい、順調にフ化する確率が大変、低くなります。もちろん、そのまま自然の形でそういった風にまかせてしまうのもいいのですが、どうせなら生まれた卵から赤ちゃんエンゼルにかえしてあげて繁殖をさせたらもっと熱帯魚の飼育が楽しくなります。熱帯魚の中でも繁殖が比較的、簡単な熱帯魚・エンゼルフィッシュは、魅力ですし、親子連れで泳ぐエンゼルフィッシュの姿は、観察していて、感動を覚えるでしょう。熱帯魚・エンゼルフィッシュはオスとメスを区別するのがとても難しい熱帯魚なので、幼魚を5~10匹を同じ水槽で飼育すれば、成長してくれば、自然とその中からペアがうまれていきます。熱帯魚・エンゼルフィッシュはペアができると自分のパートナー以外の熱帯魚を執拗に追い回すようになりますので、水槽を観察をしているとすぐに分かると思います。。ペアと思われるエンゼルフィッシュを発見しましたら、そのエンゼルフィッシュのペアを新たに用意した水槽へ移動させます。新たに用意した繁殖用の水槽にはエンゼルフィッシュの産卵場所を確保するために、葉の長い水草(アマゾンソードなど)を植えるか、塩ビパイプなど細長いものを斜めに立て掛けて繁殖用の水槽の産卵場所に設置しておきます。
【熱帯魚・エンゼルフィッシュの産卵】熱帯魚・エンゼルフィッシュのペアに餌をたっぷり与えて飼育してしばらくすると、お気に入りの場所を産卵場所にした、熱帯魚・エンゼルフィッシュのペアがその場所を口でつつき掃除をはじめると、その約1日か2日後に産卵が行われています。そして順番にオスとメスが産卵床(産卵場所としてきれいに掃除した所)をなぞるようにお腹をこすりつけて産卵と受精を繰り返します。熱帯魚・エンゼルフィッシュの産卵は、約3百~5百個の小さな卵を1回で産みつけます。産卵が終わった後も、熱帯魚・エンゼルフィッシュのペアは産んだ卵の中で死んでしまったのを口で取り除いたり、胸ビレで卵をあおぐことによって新鮮な水を送ったりと、かいがいしく世話をする姿は、感動的です。その人間味あふれる行動に、ついつい観察を長時間行いがちですが、この時期は熱帯魚・エンゼルフィッシュの親が大変、神経質になっているので、可能な限り、そっとしてあげてください。

熱帯魚・ディスカスの飼育の心構え

熱帯魚・ディスカスは南米のアマゾン川流域に生息する、熱帯魚でシクリッドの種類の仲間になります。ディスカスの名前は、体型が円盤(ディスク)のような形をしていることから名付けられました。この熱帯魚・ディスカスが日本で初めて紹介されたのは少し前といっても約40年前ですが、優雅な泳ぎっぷりに加えて、独特な円盤のようなフォルムと、体が美しい色彩で、現在でも熱帯魚の中では大変、人気がある熱帯魚のひとつです。また、熱帯魚・ディスカスの産卵方法はと言うと同じ、これもまた人気の熱帯魚である、シクリッド種のエンゼルフィッシュと大変、よく似ています。熱帯魚・ディスカスは、フ化した子供をディスカスのメスが体表から分泌しているもの、いわゆる"ディスカスミルク"で育てるという、興味深い特徴のある熱帯魚です。
熱帯魚・ディスカスは、熱帯魚の中でも飼育が大変むずかしく、病気にかかりやすい熱帯魚の部類に入るでしょう。餌や水質、または同じ水槽で飼育する熱帯魚、ろ過設備、水槽を設置する場所など、すべての条件が揃わないことには、調子を崩しやすい、非常に繊細な熱帯魚なのです。 それだけに、熱帯魚・ディスカスは、あなたが面倒を一生懸命みれば美しくなるという、手応えがある熱帯魚なので飼育しがいがあります。もちろんディスカス以外の熱帯魚でも同様なんですが、熱帯魚・ディスカスの場合、反応が特に際立ちます。 ターコイズなどの改良品種は、色彩がひときわ美しく、優雅に熱帯魚ショップで泳いでいるので、誰から見ても美しく見えますので非常に目を引くことでしょう。。しかし、それだけの理由でターコイズを衝動買いしてしまいますと大抵、後で後悔することが多いでしょう。 美しさだけを追及するために人工的な環境で飼育され、何世代にも渡り、繁殖してようやくひとつの品種として定着させたのがターコイズなどの改良品種です。そのような理由で、改良品種は、同じような環境でしか本当の美しさを見ることができないのです。そして、その環境を整えてあげるためには、結構な時間と手間、かなりのお金がかかってしまうので思ったほど簡単にできないのが現状です。

熱帯魚・ディスカスの原種考察

熱帯魚・原種ディスカスは、改良種に比べると色合いが地味なので、人気が低く、あまり購入されない熱帯魚です。しかし、人間の手を加えない自然の美しさには、人工美にはない魅力があるといえます。。 原種のディスカスは10月から4月にかけて、水槽で飼育しやすい大きさの15センチ前後に育ったものがまとまって輸入されていますので、原種のディスカスを購入する予定があればこの時期にすると購入するのがいいでしょう。 上記以外で手に入れる手頃な方法といえば、東南アジアで大量に養殖されているレッドディスカスや育ちきっていない、体が3センチ前後のブラウンがお勧めです。またグリーンやブルーもサイズ的に比較的大きめのサイズで輸入されますし、なおかつお値段も手ごろな価格で購入することができます。 原種のディスカスは、他の熱帯魚と一緒にする混泳水槽の中でも飼育することも可能です。ただし、ヘッケルとは、混泳させることはできません。熱帯魚・ディスカスの現地での生息域は、主に、湖の岸辺など流木の根元や水草の生えている薄暗いところや流れの緩やかな場所に生息しているので、ディスカスを飼う水槽内にも同じような環境を作るようにするといいでしょう。。 また、熱帯魚・ディスカスが主に生息する川の水質は、ブラックウォーターといわれる、薄茶色の弱酸性の水です。ピートモスや水質調整剤などを使用して水槽の水もその状態に近い水質にするとディスカスも喜びますよ。 水温はだいたい26~28℃に設定するのがベストといえます。水槽の水が古くなりすぎると、熱帯魚・ディスカスのヒレがボロボロになるおそれがあるので、週に1~2回、定期的に3~2分の1程度の水を換えるようにしましょう。 熱帯魚・ディスカスが餌として好むのは、イトミミズやアカムシなどの活き餌ですが、同じものばかり与えると、ディスカスは、内臓障害が起きやすくなりますので、バランスがとれた人工飼料も餌のメニューに付け加えてバラエティ豊かにしましょう。最初、熱帯魚・ディスカスは、人工飼料に慣れないと思いますので、イトミミズなどに混ぜたりして与える工夫をしていけば、いずれは食べるようになりますので最初、食べないからといって止めたりせず、続けて与えるようにした方がいいです。そのとき、食べ残した餌があれば、水を悪くする原因となりますので必ず取り除くようにしてください。

熱帯魚・ディスカスの購入について

熱帯魚・ディスカスは単独で飼育するとおびえやすく、なかなか落ち着いつかない熱帯魚なので、最低でも一緒の水槽に5匹以上の群れで飼うのがいいです。熱帯魚・ディスカスを飼育されるあなたの予算にもよりますが、60センチの水槽でレッドロイヤルブルー(RRB)やマリンブルーターコイズ、ターコイズといった熱帯魚・ディスカスの幼魚を5~10匹程度一緒に飼育するのが価格的にも手頃なのでお勧めです。この方法は、あなたが初めてディスカスを飼育する場合においてはお勧めですが熱帯魚・ディスカスの飼育に慣れている方にはこの限りではありません。熱帯魚・ディスカスは原則として、他の熱帯魚と一緒にしないほうがいいです。部屋の扉やドアの開閉などによる振動などがあまりない静かな場所で、難しいかも知れませんができるだけ、自分たちの上半身だけがディスカスから見えるような位置に水槽を設置するようにして下さい。こうすれば熱帯魚・ディスカスは、飼育者である、あなたの事をよく覚えてくれて、だんだんと慣れてきますので愛着も沸くと思います。
■熱帯魚・ディスカスが好む水質と水温熱帯魚・ディスカスは、弱酸性から中性(pH5.5~7)好む水質だと、多くのブリーダーのデータや経験から割り出されていて、熱帯魚の排泄物や餌の食べ残しによってできる、アンモニアの濃度が限りなくゼロに近い軟水(0~7d、水の硬度を示す単位。1dは水1リットル中にマグネシウムやカルシウムなどの鉱分が10㎎含むのを意味する)がいいといわれます。 熱帯魚・ディスカスの飼育水槽の水質は市販の水質テストキットで簡単に調べることができるので、自分の水槽の水の水質どうなのかをよく把握して、まめにチェックする癖をつけるのは、熱帯魚・ディスカスを飼育する上で欠かせないでしょう。 特に、ひと昔前までの日本の水道水なら、4~7dの軟水だったためそのまま使用しても問題なかったのですが、現在は必ずしもそういった水質とはいいきれない状況になってきつつあります。あなたの地域の水道の水が軟水ではない場合、熱帯魚・ディスカスを飼育するのであれば、少し高価ですが陽イオン交換樹脂などを使用して、硬度をさげるようにしないといけないでしょう。

熱帯魚・ディスカスの餌、繁殖について

熱帯魚・ディスカスの餌熱帯魚・ディスカスを飼育する上で水作りと同じくらい重要なのが餌の選定になります。餌次第で、熱帯魚・ディスカスの発色や体形などが大きく変わってくるからです。 熱帯魚・ディスカス専用の餌も多くの種類が市販で販売されていますので、色々、組み合わせて飼育している、熱帯魚・ディスカスに合うように与えてください。市販される餌の中でも、牛の心臓を主成分にしている冷凍の餌(ディスカスハンバーグ)は、熱帯魚・ディスカスの嗜好性や栄養のバランス、発色という点からも大変優れていますのでぜひ与えてみてください。 もちろん、ディスカス以外の熱帯魚にも有用な餌です。これらを餌の中心にし、副食としてフレークなどの乾燥餌も加えるとベストでしょう。もちろん熱帯魚・ディスカスが食べ残した餌は、水質悪化を招きやすいのでその水槽から速やかに取り除く事を忘れないようにしましょう。
熱帯魚・ディスカスは飼育し始めてから、半年で勝負が決まる、熱帯魚といわれているように、3~4センチの幼魚が10センチ位の大きさまでに成長させるのに最も手間と時間をかけないといけません。この成長時期に病気をさせず、無事、通り越せば思ったほど難しくなく、順調に成長してくれるはずです。 熱帯魚・ディスカスが成魚の大きさになるには、9ヵ月から1年ほどかかりますので成魚になると、ひとつの水槽でまとめて飼育している中から、何となく寄り添った2匹が、ポンプのストレーナーパイプやガラス面を盛んにつつくといった行動が目に入ってくると思います。 この行動は産卵行動なのでもしそういう2匹をあなたが見つけたら、その2匹はカップルの可能性がかなり高いです。そのカップルの2匹に、ペア専用水槽(60~75センチ程度の水槽)を用意して、熱帯魚・ディスカスのカップルは神経質になりますので人の出入りがないような静かな落ち着いた環境を用意し、そこにペア専用水槽を設置するようにして下さい。ペア専用水槽に使用するろ過フィルターには、掃除がしやすいパワーフィルターやブリラントフィルターなどを使用するといいでしょう。通常の飼育水槽のように水換えを頻繁にする必要ありませんし、水温もだいたい28℃と低めに設定しておくのがベストでしょう。

熱帯魚にとっての濾過バクテリアとは。

濾過バクテリア(=生物濾過)を重要視するのが、水質を安定させるために最近の主流となっています。濾過バクテリアとは、熱帯魚の排泄物や食べ残された餌を分解し、熱帯魚にとって有害である物質(アンモニア、亜硝酸など)を、害の少ない物質(硝酸塩など)に変化させてくれる、目には見えない生物です。(無害にしてくれるというわけではありません)ということは、「水質が安定をしている水槽」というのは、"濾過バクテリアによる生物濾過が正しく行われている水槽"、と言いかえることができます。濾過バクテリアは、底砂や濾材に潜んでいたり、水の中に漂っていたりしています。その濾過バクテリアによって分解された物質は、熱帯魚にとっては害が少ないことが知られています。またそれらは、水草にとっては吸収しやすいものであるため、養分となり、水草の成長を助けます。つまり、水槽の中の濾過バクテリアが元気であることで、水質悪化になるスピードを緩やかにし、水質悪化を抑えてくれます。また、水草は硝酸塩や亜硝酸を栄養として吸収するので、適宜の水草を植えておくことで水質悪化にするスピードはさらに緩やかになっていきます。そうして、濾過バクテリアが水槽内に定着するにつれ水槽の水質が安定し、水槽の中の熱帯魚が病気になりにくい等、熱帯魚にとっても大変住み良い環境になり、安定した飼育が出来ます。
新規に立ち上げた水槽では約3週間ほどで水質が安定しはじめ、しっかりと安定するまでには1年もの間かかると言われています。1~3ヶ月の間は一気に水質悪化することがよくあるので特に気をつける必要があり、注意が必要です。初めて熱帯魚を飼育するときは、そんなことを知らないので、知らずに(弱い個体を何匹かを死なせてしまうことはありますが)その期間を通り過ぎていたりするのですが、その時期を安全に過ごすためにも、「熱帯魚を買ったショップなどから たね水をもらってくる」・「少量ずつ頻繁に水換え」・「パイロットフィッシュ(アカヒレなど)を導入する」などの方法を行い、極力、熱帯魚を死なすことを減らすようにした方がいいでしょう。